はてなの毎日

日々の思いを、思うまま

学問の意味

 中学生に論語を教える機会があり、その深淵さを再認識しています。「学びて思わざれば則ち罔し」とか「憤せざれば啓せず」といった考え方は今の日本の教育に対する批判としてそのまま用いることができそうな文言です。

 ただ、教育が一種のサービスと考えられ、それを選択できる権利と考える現代と、学ばなければ人生に大きな損失があり、場合によっては生命の危機さえもある孔子の時代の在り方とは学ぶ環境が全く違うことも考えなくてはならないと思います。学びは自らが望むことによって発動するのであり、それがなければどんな方法・手段を用いても効果は上がらないということは事実だと思います。

 学校の教員に求められることが学びという行為を適切に効果的に始動させることにあるとすれば何をすればよいのか。教える内容以前の学習意欲向上のための方策をもっと真剣に考えなくてはならないと思っているのです。