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教育用端末の需要

 学力観改革の後押しもあって教育の現場にICTが導入されることに追い風が吹いています。しかし、残念ながらまだ普及率は低い。その一因に国内メーカーがこの需要に対応できていないということがあります。教育の場面には高性能高機能の端末は要りませんが、耐久性とアフターサービスが欠かせません。コストがかかるビジネスかもしれませんが恒久的な需要が見込まれるものです。それよりも子供の頃に親しんだブランドの親和性がその後の商品選択に関わることを考えると計り知れない効果があると思います。

 教育の現場で使われているタブレットはアップルか中国のアンドロイド系のものが大半です。国内メーカーのものは価格面においてメリットがないのと、そもそも教育方面への関心の低さからシェアは大きくないように感じます。繰り返しますが、教育の現場にはハードとしての高機能は不要です。教育に必要なスペックさえあればよい。さらに管理のしやすさ、耐久力の強さなどが克服できればいいのです。

 Chromebookはアメリカの教育現場で多く導入されているノートパソコン型端末ですが、私としてはこのタイプが教育には向いていると感じています。スマホが普及した今日、キーボード入力が苦手な若い世代が増えているので、教育の場で慣れておいてもらうのは大切だと思います。またある程度の長文を記す習慣をつけてもらわなくてはなりませんが、タッチパネルではそれが難しい。

 3年間毎日使うことを考えれば最も必要なのは耐久力や保険制度、有料で構わないので交換可能なシステムなどをいかに提供できるかです。これらは日本の教育にリンクしやすい国内企業が担当すればいいと思うのですが、実に残念ながらハードもソフトも決定的なものがありません。逆に言えばビジネスチャンスとも言えます。

 とある教育関連企業がタブレットを使った模試を展開しようとしたところ貸与できる端末が調達できず、全校生徒一斉の試験ができないので時差で行ってほしいと学校に連絡してきたということです。こういう情報をハードメーカーが持っているのかどうなのか。教育向けのミドルレンジ機種に注力するする戦略はないのか。いつも疑問に思っているのですが。