はてなの毎日

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収穫感謝

 ハロウィンの起源説の一つに収穫感謝の要素があることは定説になっています。古くは蕪を、さらには南瓜をジャコランタンにする習慣もその名残と考えられています。先祖の霊魂への慰撫という要素もあるらしく、キリスト教以前の民間信仰と関係があるという説もあります。

 日本人にとってこの行事は海外の奇祭として受け入れられ、特に仮装の慣習は子どもの行事という枠を超えて行われました。クリスマスセールの始まるまでのつなぎとして商業界が喧伝したこともこの行事の普及に拍車をかけています。

 収穫感謝や先祖霊への祭礼は秋季行事としてわが国にもありました。しかし、この方面の理解は廃れ、専ら商業目的のイベントになってしまったという訳です。だから行事の基層にあるべき精神はなく、らんちき騒ぎの機会に成り下がっている。

 行事の意味や歴史を知ることの大切さをハロウィンの事例は私たちに伝えているのです。これは外来のものだけに当てはまるものではありません。核となるものが伝わらないとどこまでも変質してしまうのです。