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漢字テストの改良

 日本語にとって漢字テストは大事です。抽象概念を漢字に依存している日本語にとって漢字を学習することは思考の深度を高めることに直結するからです。漢字には一字ずつに意味があり、さらに熟語になると別の意味になることもあります。それらを知ることで表現の幅は飛躍的に拡大します。

 小学生から始まる漢字の学習の中でドリル型の漢字テストはやはり効果があると思います。ただ、問題集を基にした漢字テストを続けてきて思うのですが、ややもすると漢字を表音文字としてしか学習できていない。カタカナを漢字にする作業と思ってしまう子どもたちが多いのです。同音異義語が多い日本語にとってはこれは致命的な問題です。

 そこでまず問題文を問題集通りにするのはやめた方がいいのではないかと思います。問題集には意味や用例がきちんと乗っているものを選ぶ。一字ずつの意味も意識させる。そういう工夫が要ります。意味が分からなければ書けないような問題にするのも手です。「追求」と「追及」「追究」の違いが説明できるような問題作りも考えなくてはなりません。

 意味そのものを漢字テストに出題するのもいいのではないかと思っています。例えば「責任を問い詰めることを漢字二字で答えよ」で「追究」を答えさせる。「問責」が出ないように、「ただし問題文中に使っている漢字は使ってはいけない」などと注記すればいい。他の解答が出た場合、その意味になっていれば正解としてもいいのではないでしょうか。漢字の意味までしっかり覚えさせる工夫をする必要があると感じるのです。