はてなの毎日

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やる気を演出する

 最近の教育実践の中からつくづく思うのは、生徒に内発的学習意欲を発動させることこそ教員の最大の課題だということです。そのための方策こそ検討する価値があります。

 定期試験で高得点を取り、結果として成績もよいのに学習それ自体にはあまり興味がない。言ってみれば一連の情報処理として学習を位置づけ学ぶことそれ自体には意味を感じていない。そうとしか思えない生徒をしばしば目にします。何か非常に冷めたものを感じるのです。彼らの将来を考えると、やがて自分のやっていることが機械に代替され、しかも圧倒的な敗北を味わうことで虚無に襲われることになりそうな気がしてなりません。

 短期間で知識を与え、それを一時間足らずの間でアウトプットすることばかりを求めるとそのようなことが起きてしまうのでしょうか教え方の問題点として深く反省するのです。

 内発的学習意欲を引き出すための工夫は数々あります。多くは即効性はなく、日ごろの環境づくりに帰因します。周囲の大人の声かけはその一つです。やる気になるきっかけは日ごろの何気ない一言にあります。それが習慣的に繰り返されていれば機会は増えます。本や資料が目に触れることが増えれば、それも役立ちます。ネット情報のような均質的なものではなく、実物を目に触れさせるきっかけを作らなくてはなりません。

 内発的学習動機はあくまで生徒の内面から発するものではありますが、その発動ためにはやるべき環境づくりが肝要です。