はてなの毎日

日々の思いを、思うまま

こだわるところとすてることろ

 勤務時間の縮小が求められている現状ではやらなくてはならないことがあります。特に教員の世界で求められているのは仕事の選択です。やらなくてもいいのにやっていることは、まず切り捨てられます。やらなくてもいいのにやらされていることに関してはその依頼主に交渉する必要があります。さらに、やった方がいいけれどあえてやらないことにすることに切り込むことが必要になります。

 教育の仕事ではやった方がいいけれどそれをやると労力と時間がかかるというものばかりです。それを全部やろうとするとどこまでも勤務時間が伸びてしまいます。私たちの職種には自ら仕事を探し増やしていくという業務上の特徴があります。だから、他人にこれをやれと言われなくても自然に仕事の量は増えていきます。それが教員の仕事が減らない大きな理由の一つです。

 たとえば、一人一人の生徒に向けてのメッセージを考えてそれをカードにして渡せば、内容によっては大きな教育効果が出るのは経験上分かっています。また、そういうことを実践している同僚の話があるとつい真似したくなります。しかし、これを本来の自分の業務に加えてしまうと途端に仕事量が増えます。そういうことが短時間でできたり、あるいは本来手紙を書くのが好きな教員にとっては向いていることかもしれませんが、そうでない場合は負担であり、いやいややっても効果は上がりません。

 するとやった方がいいのに決まっているが、あえてやらないことを選別してそれを捨てていかなくてはならないということになるでしょう。いいことは何でも、ではなく、特に効果的だと思うことに絞らなくてはならない。定められた時間内で最大の効果を発揮するためには何ができるのかを考えていかなくてはならないと思うのです。拘るところと捨てるところを明確にしていかなくてはなりません。