教えることの本領発揮

　教員は知識をたくさん持っていてそれを生徒に伝えるものという考えがこれまではその根本にありました。また教え方の上手い教師が賞賛されることもありました。しかし、昨今の教育事情ではもちろん豊富な専門的知識や教育法の手段は必要ですが、それ以上に生徒に学ぶ気にさせることを引き出す能力が求められています。

　学ぶ気にさせると一言でいってもそれが情意に属するものと、理論に属するものとがあります。前者は環境を整えたり、雰囲気づくりなどにも関わります。また後者はこれまではあまり考えられなかった発問の方法や、授業展開の工夫が求められることになるでしょう。

　そういった意味では教員が教育そのものに打ち込むべき機会になっているというのが現況といえます。その能力を発揮できるためにもいかに授業準備に時間をとることができるのかを考えていかなくてはならないと考えます。