はてなの毎日

日々の思いを、思うまま

勤労感謝と農業と

 今日は勤労感謝の日です。いまでは知る人も減りましたが、この日の起源は古代朝廷で行われていた新嘗祭にあると考えられます。数々ある宮廷行事のなかでも新嘗祭は特に重要な神事に位置づけられ、天皇の即位儀礼の時の大嘗祭はこれと関係があるとされています。
 新嘗祭の詳細については諸家の研究があります。重要なのは米の収穫と神饌とに関連する祭事であるということです。収穫感謝の目的も感じられますし、米作が国家建設の基本であるという考え方がこの祭事の基本概念であると考えられます。
 TPP参加をめぐっていま大きな議論が起きています。環太平洋地域での関税の撤廃は各国の主力産業にとっては有利であっても、それ以外の産業に関しては場合により深刻な打撃を与えるのではないかと懸念されています。日本にとっては農業がその筆頭に上がります。日本の農業は小規模かつ商品作物化が進み、価格面では海外産物に太刀打ちできません。現在の状況でも価格差があるのに、関税が撤廃されるとその差は歴然とするでしょう。主食である米作が果たして例外的措置を受けられるかも確定していません。もし、米もまた同等に扱われるならば日本の農業は一変することになるでしょう。全国に広がる田園も荒廃する可能性があります。しかも急激に。
 最近行われた世論調査によれば価格が高くても日本産の米を買うと答えた人がかなりの割合に達したということです。今の価格感での調査ではこうであっても、関税撤廃後圧倒的な価格差がつき、なおかつ世帯収入が伸びない状態が続いたならば、同じことがいい続けられるのか極めて怪しいと思います。
 米だけではなく農業全般の将来を考えたい勤労感謝の日です。

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