はてなの毎日

日々の思いを、思うまま

見上げると

 朝、見上げるとたくさんの電線があることに気づきました。それはあまりに当たり前の風景なのでいつもは意識しないのですが、今日は特別です。2年前の3月11日、震災によって福島第一原子力発電所がメルトダウンの事故を起こしたことにより、全国の原子力発電所が停止しました。その結果、電力不足が発生し、計画停電という強制的な停電処置がとられたことも記憶に新しいところです。

 こんなにたくさんもある電線が、ふだんは意識されないことが表しているように、あまりに生活の基礎にあるものは、その存在の意義さえもわすれてしまいがちです。当たり前であると思っているものが、実はまったくそうではないという事実を先の震災は教えてくれました。

 しかし、一方で私たちは驚くべき忘却の力も持っています。それは限りのない痛みから身を守るための本能的防御能力なのかもしれません。ただ、忘れていいことと、忘れてはならないことの区別はしていかなくてはなりません。思い出すことがどんなに苦しいことでもいつも心のどこかに止めておかなくてはならないこともあるのです。

 被災地への支援について、私は最近これといったことをしていません。コンビニでのおつり寄付もなんとなく止めてしまいました。どうすればいいいのか、何が大事なのかを常に考えて行動しなくてはならないと思っています。