はてなの毎日

日々の思いを、思うまま

不安感の解消

  GDPが期待通りに伸びなかったことを理由に衆院の解散があるとの予測があります。このところの状況からして現実味を帯びてきました。いま国民は政局の不安定化を望んではいないので与党に有利とみたのでしょう。ただ、地方自治体の選挙結果を見る限り、自民党にとって楽観できる状況にはないことも確かです。
  どうして金融緩和では消費が伸びないのかについては、専門家の様々な分析があるのでそれらに任せることにしますが、庶民の感覚でいえば景気回復の実感がないことが最大の要因だと思います。金融緩和で生み出したのは相場の変化であって、産業構造は変わっていない。見かけ上収益が増えた部分があったとしても、実はレートが変わっただけで、何かが良くなったという訳ではないことを誰もが気づいているからなのでしょう。再び相場が変われば今度は損益もあり得る。そんな博打のようなことを一般人はできません。うまく立ち回れば利益を得る好機なのかもしれませんが、それができるのはごく少数の金融のプロだけでしょう。
  いま大切なのは、低成長時代にふさわしい社会のあり方を模索することです。立ち止まることは衰退を意味しますが、かといって経済成長期のように補助金をちらつかせれば消費が伸びる時代でもありません。多くの国民はいま補助金を分配すればそのかなりの額を貯蓄に回します。それは将来が不安で仕方ないからです。
  何千万円もなければ老後が不安だという状況をまず解消しなくてはならないでしょう。何とかなるという思いがあればこそ、日々の消費ができるものです。この問題を解決することが、すべての解決の糸口のように感じます。