はてなの毎日

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五月の季節

  五月が四季のどれに当たるのかについては様々な意見があります。四季を等分して考える場合、現代人の多くは春の分類にいれてゆくはずです。しかし、一方で初夏という表現で形容することも多く、まさに端境期であることが分かるのです。
  旧暦の今頃は四月に当たります。昔の考え方では四月から六月が夏ですから、その意味では伝統的には夏であるということになるのでしょう。夏至が来月であることからも、その前の月は夏と言うべきなのかもしれません。
  そもそも連続的な気候変動をいくつかに分節すること自体が人為的な営みであって、どう分けても分けなくてもいいはずなのです。それを四季という概念にあてはめていこうとするのが日本の文化だということになります。
  もっとも昨今の印象では長い夏と冬、それに豪雨を伴うこともある雨の季節が春や秋を侵食してしまっている気がします。後世、四季という概念が古典的な情緒を感じさせるものになる日がくるのかもしれません。