はてなの毎日

日々の思いを、思うまま

咄嗟の機転

 演劇部の練習にエチュードと呼ばれる即興劇があります。予めだいたいの状況設定をしておき、後は演じる者の思うままに演じる即興劇です。演劇の練習としては複数の役者が話し合いなく始めることが多く、観客はもちろん、演じ手たちもどのような結末になるか分かりません。

 話を展開するためには他の役者の台詞や所作をその場で解釈して、その反応を形にしなくてはなりません。その反応も次への更なる展開のために閉じられた世界に導かないよう注意していきます。阿吽の呼吸が試されるとともに、どうしても生じてしまう齟齬を何とか埋めようとする様の滑稽さも見所です。

 即興劇は演劇の練習としては一般的で、高校生の演劇部員ならば結構簡単にやり遂げてしまいます。お笑いのコントの模倣も多いのですが、なかには独特の味を出してくれる人もいます。咄嗟の機転を鍛えるには演劇以外にも使えそうです。