絵画的描写
私たちが何かを描写する時、対象を見ることから始めます。いざペンなり筆なりを持って紙に向かった時には、いま見たはずの対象は自分の頭の中で、かなり変質しています。ある意味、こうある姿というより、あるべき姿になっているといえます。
私は絵心がありませんので、そもそも実物を描く力がありません。が、仮りにあったとしても見たままを作品にするのは難しいと思います。まして言葉で表現するとなると困難の度合いは一層高い。
優れた芸術には必ずその手本となるものがあります。そういう手続きが必要なのでしょう。