はてなの毎日

日々の思いを、思うまま

本の読み頃

 食べものに旬があり、果物などに食べ頃があるように本にも読み頃があるようです。ヘッセの晩年のエッセイを読んでいるのですが、学生の頃つまらなくて途中で投げだした作品がいま非常に興味深い話に思えるのです。
 おそらく文章の伝えるメッセージがようやく理解できる歳になったということなのでしょう。今後作者と同じ年齢になったら、いま発見できない何かを見つけることになるのかもしれません。
 そう考えると一冊の本から得られるものは、自分の境遇との相関関係の中で様々に変化する可能性があります。場合によっては過去に読んだ作品を読み返してみることも有益なのです。