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ゼルビア農園の必要性 その2

 サッカーと農業は実は密接な関係にあります。Jリーグのフィールドには常緑の天然芝が敷かれていることが条件になっていますが、天然芝は自然に生える芝ではありません。植えられた芝なのです。その意味ではサッカーは農園の上で行われているといえます。
 芝と呼ばれる植物には実は何種類もあり、日本の公園などで見られる芝はノシバと呼ばれる種類です。またゴルフ中継などで出てくるコウライシバも日本ではよく見られるものですが、ノシバよりやわらかくサッカーなどのスポーツにも向いています。ほかに外来種の芝を植えることもあるようです。外来種はやわらかいのですが、病害虫に弱く農薬を必要とする弊害があります。
 これらの芝は生育するのに必要な温度が高く、冬場になると休眠してしまうことがあります。それでは競技に差し支えるため、寒さに強い外来種のいわゆる冬芝を植えるのだそうです。サッカー場や野球場では夏芝、冬芝のバランスを調節しながら、言ってみれば二毛作の方法で緑を確保することが求められます。これには技能とコストが必要です。

 町田市立陸上競技場の芝は残念ながら今は公園レベルです。ピッチの鮮やかな緑はそれだけで感動を呼ぶものですが、華麗なパスワークやドリブルで魅せるゼルビアのサッカーには不可欠です。
 フィールドを農園と考えるのならば、ゼルビア農園は夢の舞台。その舞台づくりをする専門家が必要なのです。市営の競技場という制約はありますが、ゼルビアを核とした芝作りの専門集団がこの際できてもいいのではないかと思います。
 もちろん、近隣の大規模なスタジアムのノウハウを導入するだけでも目的は達成できます。しかし、地方自治体のスタジアムをホームとするゼルビアのような規模のチームはサッカー、野球、ラグビーなどの競技を含めれば多数あるはずです。その規模のチームが運営できる芝の技術を町田から発信できれば素晴らしいと思うのです。
 ゼルビア農園はトマトやきゅうりだけを作るのではありません。感動も作るのです。