多様性を失う独占
道路を走る自動車のメーカーに注目してみると、シェアの差は歴然としているものの、数多くの製造元があることに気づきます。国産車に加え、外車もありますからかなりの種類になります。もしこれがほとんど同じメーカーの車になったらどうなるのでしょうか。
各社が競いあって性能やデザインを競争している状況は、寡占状況になった後でも確保できるのか、安全面のトラブルが発生したとき、代替システムが存在しないという事態にならないか。そのほか多様性を失ったときのデメリットが次々に思い浮かびます。
車だけの話ではありません。現在様々な分野で大企業による資本集中が起きています。統一される利便性の方が強調されることが多いのですが、実は様々なリスクが胎蔵されていることを忘れてはなりません。
初コート
昨日から冷え込みが強くなりました。今日は初コート、マフラーで出勤しました。温かく感じます。電車の中ではくしゃみや咳がたくさんあります。次は初マスクの日になりそうです。
信用の問題
外国人労働者に関する法令が改正されました。これは人手不足解消のための産業界の要請によるものと言われています。ただ、気をつけなくてはならないのは低賃金労働者の存在を政府が公認してしまったことにあるのかもしれません。
日本の産業が海外との競争において決定的に不利なのは人件費の差だと考えられます。日本企業は海外に生産拠点を移してそのハンディを克服しようとしましたが、結局新興国に技術やノウハウを漏洩してしまうことになり、技術面でも経営面でもアドバンテージを失ってしまいました。そして、向上心を失いつつある日本国民に対して逆境から立ち上がろうとする新興国の若い国民の力は強く、人的にも不利な状況になっています。
外国人労働者を国内に迎え入れる目的はもちろん優秀な労働者の受け入れもありますが、それよりはるかに多い低賃金に耐える労働者を大量に確保することにあるのではないかと考えられます。
迎え入れた以上は相応の待遇をしなければなりません。また低賃金で働かせることによって日本人の雇用機会を結果的に奪うことにならないようにしなくてはなりません。安い給料でたくさん働かせる外国人は、形を変えた現代の奴隷だと言ったら言い過ぎでしょうか。
海外でも外国人労働者が社会基盤の底辺を支えているとの話を聞いたことがあります。ただ、日本がそれに同調する必要はありません。人を人として扱わない国家は信用を失います。
文字が読めること
識字率が低い国の人々が毎日どんな生活をしているのかはかなり関心があります。字が読めないことの生活に及ぼす影響はどの程度なのか。知りたいもののが分からない、言いたいことが伝えられないという思いがどのようなものなのか。私は想像するしかありません。
遠い国の話かと思っていたのですが、実は異邦人のみの問題ではありません。事故や病気で突然言葉を失ったときも同じように言葉のない生活が始まります。言葉は論理的な思考を支えるものであり、それが基になって様々な発見があります。その肝心な部分を司る言葉の能力がいかに大切かを知るのです。身近に突然字が読めなくなった人を目にすると文字が読めることの意味を考えざるを得ません。
当たり前のことが実はかなり高度な能力に支えられていたこを知るとき、私たちはその恩恵に感謝せざるを得ません。
いつでも見られている
私たちは自分の行動をいつも監視されており、それが日々記録されているという事実に慣れてしまいました。
渋谷で起きたハロウィンでの暴動について群集の中から容疑者が特定されました。映像の解析だけで個人が特定できてしまうというのが現実なのです。犯人逮捕に防犯カメラが決め手になるということが最近増えているということです。
防犯の技能が高まることは望ましいことですが、これは同時に私たちがいつも監視されているということでもあります。
冬の前の乱高下
このところ季節外れの高温が続きましたが、明日あたりからいったん気温が下降し、明後日少し上がったあとは急に冷え込んでいくとの予報が出ています。低気圧の通過と寒気の南下が影響しているようです。体調の維持がいよいよ肝心になってきました。電車に乗っていると咳やくしゃみをしているひとがたくさんいるのに気づきます。さすがに気をつけなくてはならないと感じています。