自分で何とかする力
物質的に満たされ、ネットで検索すれば分かったつもりになれ、いくつかのクリックでモノが手に入る。そんな時代の中で私たちの空想力や想像力はどんどん失われています。
日本のものづくりが危機を迎えているという話は各所から聞こえてきます。その要因は新興国との競争に敗れた結果によるものと考えられています。人件費コストの圧倒的な差が日本製品の競争力を奪っているという論調です。これは正しい。
しかし、問題はそれだけではありません。低価格で手に入れられるモノやサービスによって、自らの作り出すことの努力を行う機会がなくなったことがもっと大きな原因のように思えてなりません。安価だが、どこか物足りないものに自分の生活を合わせてしまい、それ以上の工夫をしないのが現代日本人の基本的な行動の型になっているようです。
自分の力で何とかやってみるということはこの際、国民の課題として取り組むべき目標なのかもしれません。