はてなの毎日

日々の思いを、思うまま

天平2年梅花の宴

 新元号の令和は万葉集を典拠とするとの発表がありました。とはいえ和歌ではなく、題詞からの引用です。天平2年(730)の正月に大宰府で行われた大宰帥大伴旅人を主人とするいわゆる梅花の宴の歌の序文にあたる部分なのです。

 万葉時代は大陸文化を積極的に取り入れていた時代であり、大宰府は朝廷の出先機関として国際交流の前進基地でした。元号の由来となった部分も元を尋ねるならば中国の古典籍にならった部分といえます。

 ただそれにしても元号の由来を国書に求めた態度は大きな方針転換であり、新たな展開の前例となる可能性が高いです。新元号をどのように読み取るのかそれにも様々な立場からの見方があるでしょう。国の在り方を考える機会になればそれでいいと思います。

花見

 昨日、町田市内を流れる恩田川べりの桜並木を観てきました。

 結構な賑わいでした。目黒川の桜は有名になりましたがここはもっと身近に楽しめます。水面には鴨が泳いでおりのどかな雰囲気を味わうことができました。

節目

 来週からは新学期です。今年は元号が変わり、新元号が4月1日に発表されるとのことで特別の一日になりそうです。

 教員の世界では年度変わりは特別な意味を持っています。新学年への対応、職場環境の変化、同僚の転勤、退職、新しいメンバーの参加などいろいろなことが同時にたくさんあります。

 時間の流れは不断のものであり、実はいつも変化を続けているのですが、年度という意図的な句切れを作ることで、私たちは何かを思い切ろうとします。ここまでのこととこれからのことを分けて考えてみてそこから何かを得ようと努力するわけです。

 すっかり守りに入りつつある自分に対して、このままではいけないという気持ちを奮い立たせるのがこの節目の意味なのです。

管理職の性的平等

 私の職場は女性の方が多く、トップも女性です。それ以外の管理職では男が多数です。ただ管理職の女性は意欲的で優秀です。このような職場は日本では少数で国際的にみても男優位な社会だと言われています。

 組織的構造的な改革が焦眉の急となっている我が国の産業にとって優秀なリーダーは必要であり、男女の差別をしている暇はありません。管理職の才能がある女性を見出し育成することこそ現在必要なことなのではないでしょうか。

 やりたくてもなれないという障壁が壊れてもなりたい人が少ない。能力のある人が足りないのでは変わらない。女性リーダーを育てる機関が必要だと感じます。

東京急行電鉄

 まもなく東京急行電鉄という名が消滅するそうです。「東急」という名は定着しているために混乱はなさそうです。むしろ東京急行の名の方を知らない人が多いのかもしれません。ただちょっと残念な気もします。

 そういえば京王もかつては京王帝都鉄道と呼ばれており車体にKTRというロゴがついていました。私にとっては帝都とは何かを初めて考えるきっかけになりました。小田急がかつては東京急行の傘下にあったことなど鉄道の歴史を調べてみるといろいろな発見があります。

 東急の最初の鉄道が目黒鎌田電鉄であり、その敷設の理由が洗足田園都市の分譲に関係していたことなど調べていくと意外な発見がたくさんあります。

詩の授業

 詩の授業は生徒のときは気楽でした。覚えることも問われることも限られているし、解釈も多様性が認められていたからかもしれません。

 教員の側に回ってみると詩の授業ほどやりにくいものはない。限られた時間内で詩の世界を理解させなくてはならないし、表面をなぞるだけならばあっという間に終わってしまう。扱いにくいので他の教材のすき間に埋めるぐらいの位置づけになってしまう。だから、踏み込めるところがなくあっさりとした授業になる。

 詩の授業ではおそらくやれることはたくさんあります。我が恩師は詩の授業がお得意でした。朗読を重視し暗唱もさせた。大声で読ませたり群読したり、とにかく情に訴える授業で詩の世界を体験させてくださいました。論理的思考力ばかりが重んじられる昨今ですが、情緒の理解とその表現力を身につけることほど今後の時代に求められるものはないでしょう。

 私は詩を作る過程を経験させることも効果があると考えています。例えば色彩を表す語を一切使わずにある色のことを表現する詩を作らせるのもいいのではないでしょうか。暗喩の方法を体験させるのです。比況の語を使ってはいけない語として予め指示しておけばゲーム、クイズ感覚で取り組むこともできそうです。

 詩の授業を印象に残すために試行錯誤しているのです。