はてなの毎日

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中央はchuoか

 日本語をローマ字で表記する際、扱いに困るのが長音の扱いです。母音を一拍分長く発音する日本語独特の音韻は、英語では意識されません。イトーとイトは別の単語であり、伊藤さんと糸さんを私たちはごく自然に呼び分けることができます。小野さんと大野さんは別の人です。
 オ段の長音のローマ字表記はプロ野球のユニフォームに使われているItoh式が知られています。ただhの付加でネイティブに日本語の長音の発音を期待するのは無理があるようです。パスポートでは長音を無視したItoが推奨されています。王さんや大野さんのような場合を除きh式は多様しない方がいいのではないでしょうか。
 学校で教える長音の表記法は母音字の上に横線を付けることです。日本語の長音記号をそのまま取り入れたもので、日本語との相性はいいです。ただし、デジタル入力が難しいのが難点です。
 オ段の長音表記の方法として日本のひらがなのように綴ったほうがいいという意見もあるようです。Itouとしたほうが伊藤に近い音で発音してもらえるというのです。これならば特殊な記号なしで表記ができます。
 ほかに、ア段の長音は羽蟻(haari)、イ段は飯田(Iida)、ウ段は風船(huusen)、エ段ははケータイ(keetai)のような書き方ができます。エ段の長音は日本語の仮名遣いのなかでは「ケイタイ」のようにイ段で処理されていますが。
 私の乗る電車の終点は「中央林間」です。東急電鉄はChuo-rinkanとしてuとoの上に長音記号を乗せています。苦心の策といえます。これをChuuou-rinkanとするのか、Chew-owe-ringkanとするのか悩みは尽きません。