はてなの毎日

日々の思いを、思うまま

波を制す

 大震災の中でも格段の被害をもたらしたのは津波の被害でした。次々に町を飲み込む映像は衝撃的というだけの形容でははるかに足りません。
 日本は島国であり海洋国家である以上、これは宿命ともいえるわけですが、自然がいつもこのように過酷であるわけではありません。むしろ逆にさまざまな恩恵をもたらすことの方が多いのです。
 今回は次世代エネルギーの主力と誰もが考えていた原子力が想定外の天災のために使用不能に追い込まれました。確実な安全策が施され、国民の合意が得られない限り再開はむずかしく、火力発電が温暖化ガスを大量に排出する性格上、その増設も困難です。水力発電にはダム建設という大規模な工事が周囲の環境を一辺させてしまいます。
 新エネルギーとしては太陽光発電や風力発電、さらにはバイオマスによる発電などの比較的環境負荷の低い発電システムが考えられていますが、いずれも発電効率は低く主力というよりは、補助的な位置づけになっています。これからは何か一つの形式に依存することなく、さまざまな方式を複合して利用する必要があります。
 何の根拠もないのですが、波の動きをエネルギーに変換する波力発電はもっと研究が進んでいい分野だと思います。波だけではなく潮流を捉える潮力発電も考えていいのではないでしょうか。私たちは海からの恩恵を勝ち取らなくてはならないと思っているのです。