はてなの毎日

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原発再稼動

 東日本大震災による原発事故によって日本全国の原発が停止していましたが、昨日福井県の大飯原発が再稼動しました。この件については国論は二分しており、反対派は現在も原発周辺で抗議行動をしているようです。
 私は再稼動に関しては致し方ないという消極的賛成の立場です。現在の電力事情や日本経済のあり方からして安定的な電力需給は必要です。反対派の人の中には火力などの発電で補えるという意見もあるようですが、そもそも石油エネルギー自体が不安定になりつつあることや、温暖化ガス排出の件など別の問題が発生することを過小評価しています。
 原発で発電しているうちにやらねばならないことがいくつかあります。まずは代替エネルギーの確保です。再生可能エネルギーの技術はいまだ未熟であり、これを少しでも早く実現せねばなりません。それと同時に節電技術の一層の強化や、そういう技術が導入された製品に対する社会的な評価を高める必要があります。消費電力の無駄をなくす作業が進めば、さまざまな効果が上がります。つまり、原子力以外の発電技術と、使用する電力を少なくする技術の開発を並行して行う必要があるのです。
 それにもうひとつそれ以上に大切なことがあります。それは物資にあふれ、余剰品を捨てることに豊かさを感じる価値観を変えていくことでしょう。わが国の食糧自給率はカロリーベースで4割程度といわれますが、賞味期限切れなどで消費されずに処分される量たるやかなりのものと思われます。物があふれ、なかには使われずに捨てるものがあっても構わないと思うのはこれまでの価値観でした。しかし、これからは捨てることに一種の罪悪感というか羞恥心のようなものを感じる社会にしていかなくてはならないのではないかと思うのです。
 エネルギー問題は一朝一夕に解決するものではなく、時間をかけてあらゆる点を見直すことによって克服できるのではないかと考えています。