脳のある機能が停止すると文字の認識において不思議な現象が起こります。漢字は読めるけれどひらがなが読めないということです。通常では逆のように感じるのですが、ひらがなの方が分からなくなるのです。
これはおそらく
表意文字は認識できても、
表音文字は理解できないということなのでしょう。漢字は起源的にも実体の絵画化の産物であり、対応すべきモノがあるものが大半です。たいして
表音文字はあくまで音を表し、その組み合わせでモノを言い表すので対応する実体があるわけではありません。その分抽象度が高いといえます。
私たちが文字を使って意思疎通ができることには、実は複雑な脳の働きが作用しているということになります。