ネット民?
ウェブで流れるニュースの中にはにわかには信じ難いものが多数あります。最近、とても気になるのがネット民の発言なる内容が含まれる記事です。ネット民なるこなれない言葉もさることながら、その内容もいただけません。ちなみにネットユーザーとかネチズンともいうそうです。
例えばあるニュースの記事は、報道の内容自体が伝聞の体裁をとり、ウラをとった痕跡がなく、さらにネット民の声としてTwitterやFacebookなどの記事を引用して並べています。誰がいつ、どのような状況で述べたことなのかについての注記もありません。これなら、取材などせずに誰でも書けます。例えばこんな風に、
昨日、東京都のM市に住むSさんの飼っている猫が、あまりの空腹のあまり日本語で餌の要求を始めたという。
これに対してネット民からは次のような声があがっている。
「猫がかわいそうだ」
「次はことばだけではすまなくなるぞ」
「腹減ったニャーってか」
という具合です。
ここまでではないにしても、安易で内容がなく、根拠のない記事が溢れているのは何とも残念です。
困ったことに他のマスメディアの報道と同列に扱われることが多く、スクリーンに投影される時点で、他のニュースとの区別は表面的にはなくなっています。それだからこそ、メデイアリテラシーのスキルが特に求められているのが現状ということになります。