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四技能

 最近、英語教育において4つの技能という言葉が盛んに使われるようになりました。聞く、話す、話す、書くという言語の各要素を捉えたものです。従来の英語教育が読むと書くに偏重していたことの反省に基づくもので、バランスよく全ての能力を高めることが今後の国際社会の要請であるというメッセージがあります。

 母語中等教育についても同じことが言えます。国語の場合も読む技能が偏重され、限定的に書く力への教育がなされているのが原状です。私の授業では最近でこそ話し合いの方法や発表の仕方、さらにはノートの取り方などの授業をするようになりましたが、やはり中心は読解力の養成です。筆者の意見をいかに正確に把握するかに集中した指導になります。

 母語の教育と外国語の教育とはやはり内容は別のものです。基本的なリテラシーは身につけているので、その上への積み重ねが目的になります。しかし、それでもやはり4つの技能を意識した教え方は有効だと感じています。

 例えば、読む技能を高めるためには、論理構成を把握するのが近道になりますが、そのためには自分で文章を書いてみるのがよいことが分かってきました。自らが筆者になることで論理の型を意識できるのです。

 また、話すこともまた書くことや読むことの技能向上に益するようです。話すためにはやはり型が要求されますし、原稿を書くことやも文章のアウトライン作成につながります。

 国語教育においてもいかに多面的な方法を行うかが大事であるかを実感しているのです。大切なの方法論の確立と教授法の共有です。