読解指導の方針
国語の教員としては当たり前のことなのですが、自分のために確認事項を書いておきます。
少なくとも、国語、取り分け現代文の授業はまずは本文に書かれていることを読み取ることに重点を置かなくてはなりません。厳密にいうと書かれていないことを読まないという基本姿勢です。
その上で、文章を論理の流れに沿って読むように導きます。接続語に注意させ、文章の構造に関心を持たせます。そうすると筆者の言いたいことを述べている部分か、それをいうための材料の部分なのかの見分けがつくようになります。
次に、筆者が文中で特別な意味を付与して用いている言葉に注目します。大抵の文章にはこれがあり、その意味を理解することが内容把握には不可欠です。太字や傍点などの強調表記にも気をつけさせます。
多少困難なのは、抽象的な言葉の具体化とその反対の話の抽象化です。例えば「概念」とか「個人」とかいった語を日常生活の場面の中でどのようにイメージできるかを問題にしなければなりません。
読解力の指導は奥が深いのですが、それゆえにやりがいがあります。