少なくとも見通しを
2020年度から導入されるとの噂の大学入試複数回実施案はどうやら見送られることになりそうだとの報道があります。暗記や入試解答に特化したテクニックの習得に偏りがちな現在の大学入試を高校までの学習内容に近づける策として提案されたようですが、現場からの強い反対があったことが撤回の主因のようです。
それならばむしろ、ペーパーテスト以外の評価項目を設け、それを明示しておくことの方が先ではないでしょうか。各種の検定などの既存の基準の検討や、基礎的な表現力や読解力を測る新たな方法の設定、クラブ活動やボランティア活動に対する評価基準の提示などがまずなされるべきだと思います。
私はいまの受験制度が全く悪だとは思いません。むしろ一度限りという緊張感がもたらす集中力の涵養には大いに寄与していると思います。この良さも考慮に入れていただきたい。
いずれにしても早くその方向性を示すことが大切です。