はてなの毎日

日々の思いを、思うまま

成人戒

 成人の日が移動型になってから、どうもありがたみが減ったような気がしています。そして今年からは選挙権の与えられる歳でさえなくなってしまいました。法制上の責任の発生など二十歳の意味はもちろんあるのですが、どうも年々その重みが減っているような気がしてなりません。

 昔の民俗などを調べてみると成人(20歳以前のことが多かったようです)となる儀式は単なる祝祭ではなかったようです。大人の仲間入りをするために厳しい儀礼をしなければならない地域もあったようです。例えば重い荷物を運んだり、山に登ったり、危険を冒す行事に臨んだりというように。それは祝うというより、苦難の通過儀礼であることの方が中心でした。

 大人になることはさまざまな困難の始まりであるともいえます。まして、これからの世界情勢、そしてその中での我が国の在り方を考えると全く楽観できない時代が始まるともいえます。今日成人式を祝う皆さんにはそうした様々な障害物に立ち向かう忍耐と勇気を持っていただきたい。そして、先輩たちが立ち往生している現状を打ち破る知恵と活力を身に着けてほしいと思います。