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世界がもし42人だったら

 勤務校で総合的な学習として「国際理解」教育をとりあげています。今日はいわゆる開発教育の一環として「世界がもし42人だったら」というゲームをやってみました。42人というのは私のクラスの在籍数です。もちろんこれは『世界がもし100人の村だったら』をもじったものです。生徒に世界の現状を身近に実感してもらうために生徒数を分母に計算しなおしました。
 63億人を42人であらわすのは所詮無理な話ですが、今回の目的は大まかな世界の情勢を知るための手段ですから、細かいことはこだわらないことにしました。ただし、授業の始めにこのことは断っておきました。
 まずワーク・シートを配り、人数比を予想して書いてもらいます。たとえば「もし世界が42人ならばアジアに住んでいる人は何人ですか」という具合です。生徒の予想は10〜20人が大半でした。「大学教育を受けられる人は」に対しては10名前後を予想した生徒が多く、中には30名と予想した生徒もいました。勤務校の大学進学率はほぼ100パーセントですので無理もありません。
 この後、机を下げて生徒にカードを引かせます。カードには各問の答の要素が書かれています。たとえば、先ほどのアジア人の人数の正解は26人ですが、26人のカードにアジアと書いておくのです。そして問ごとに生徒を移動させてグループを作らせ、その割合を目で実感させました。アジア人が42名中26人にも及ぶというのはインパクトがあったようです。
 このほか世界の最富裕層は3人ですが、この人たちが世界の富の6割近くを独占しているという説明をすると、驚きの声が上りました。他にも大学に進学する人は42人を分母にすると1人に満たないという事実も衝撃だったようです。
 こうした事例は私の発案ではなくすでに関係の書籍も出ているようです。生徒に国際事情を手っ取り早く理解させるためには便利な方法です。国際理解教育の一環にいかがでしょうか。