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匿名の善意と悪意

 全国でタイガーマスクもしくは伊達直人を名乗るものが福祉施設などに匿名の寄付をしていく現象が報道されています。タイガーマスク運動と呼ぶ人も出てきているようです。このような匿名の善意はかつてからありましたが、逆境のヒーローの名を借りることにより、それがより分かりやすいものになったのだと言えるのかもしれません。
 このような善意が日本人が忘れかけている助け合いの精神を、思い出させてくれるものであればいいと思います。タイガーマスクが「偽者」でないことを祈ります。
 ところで、このような匿名の善意は確かに尊いものですが、なぜ匿名にしなければ善意は行えないのかについても考えるべきではないでしょうか。さりげなく善行を行うことがいまの日本の風土では難しくなっているとは考えられないでしょうか。悪条件にある人々に対して手を差し伸べることができる社会になってほしいと心から思うのです。
 匿名についてはこれまで悪意の方が強調されてきました。インターネット上にあふれる罵詈雑言や心もとない誹謗中傷のほとんどは匿名で行われています。匿名であることの気安さはマイナスに働くと恐ろしいものになることも忘れたくありません。