ノータイの先

　震災による節電の運動があって以来、夏のビジネスファッションに対する考え方が大きく変わりました。通勤電車でネクタイをつけている人はいまはとても少数派です。5年前にタイムスリップしたとしたら、その違いに驚くことでしょう。

　ストックホルムの電車運転士が短パンで勤務するのを禁じられたところ、その抗議としてスカートを着用したことから、会社側が慌てて短パンの着用を認めたとのニュースがありました。冷房設備がない車両という事情があるようですが、この動きは日本にも影響があるのかもしれません。このところの猛暑の傾向は文字通り殺人的ですから、制服などにも労働条件を加味した変化があってもしかるべきです。

　しかし、その際に気になるのが品位もしくはこれまでの文化でしょう。その変化はそれらとのバランスから漸次行なわなくてはなりません。