はてなの毎日

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「日本製」の表示

 円安が進みかつてほどではなくなったにせよ、食品や衣料品の海外生産品は街にあふれています。対する国産品の様子は少々変わりつつあります。

 円高時代に国産品は大衆的な店舗では片隅に追いやられていました。特に衣料品店では圧倒的で、国内のブランドでさえも製造国は外国であるというものばかりでした。ところがここ数年は国産ならぬ「日本製」という表記がかなり大きく表示され店舗の一郭を占めるようになりました。「日本製」は海外生産品より1〜2割程度(ものによってはもっと)高いのですが「安心」「信頼」「安全」といった言葉とともに特別な扱いをされています。

 衣服の場合はデザインや耐久性といった面も重視されるべきなのですが、景気が好転しない現実ではどうしても当面の価格の安さが優先されます。海外生産品はこのニーズに答えてきました。

 それが、少々高くても国産品を買う人が一定数いるようになったのは、海外の製品に対する反発というより、国内の景気回復には国内産業の活性化が欠かせないということが国民レベルで周知されてきたことを意味するのかもしれないと考えています。海外生産品もかつてほど粗悪なものは少なく、品質的には問題はありません。でも、国内の景気を何とかしないと自分に跳ね返ってくることを私たちは痛感しています。

 「日本製」の表示がどんどん大きくなっていくことに日本人の一種の連帯感のようなものを感じるのは私だけでしょうか。