はてなの毎日

日々の思いを、思うまま

もう一人の

  子どもの頃、ほんの一瞬ですが未来の自分を感じることがありました。小学生の自分を遠くから見つめるもう一人の自分です。泣いたり笑ったりする自分を子どもだから仕方ないなと微笑している自分です。
  歳を重ねるほどにこうした現象は減ってゆき、最近はほとんどありません。でも、年に数度は自分を見つめるもう一人の誰かを感じることがあります。
  恐らくは何かの気のせいなのでしょう。あるいは小説や哲学者のエッセイの影響なのかもしれません。でも、そういう説明不可能な感覚を得た時に感じる不思議な不安感と、それに矛盾する安堵がない交ぜに現れる複雑な感情は私にとっては一種のアクセントとして機能しているのです。