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イルカショー

 セーリングの国際大会のセレモニーにイルカショーを取り入れたところ、国際的な非難が出ているとのことです。イルカを捕獲、飼育すること自体が認められないという考え方から非難につながったというのです。

 主にイギリスの関係者がこの主張をしているようですが、どうもこのことは人間とある動物との心的距離に基づくものがあるように感じます。イギリス人などにとってイルカは保護すべき対象であり、海を自由に生きるべき生き物のようです。ちなみにイルカと鯨は大きさによる名称の違いですからこれは鯨にも当てはまります。動物を飼育し、狩りの対象にしても何の問題もない文化をもつ欧州の大半の国の人たちがイルカに対しては別の基準を持っていることになります。

 対して日本はイルカは食用の対象にもなってきた海の幸の一つです。自然のサイクルの中で共生してきたものであり、イルカショーもその延長上にあると考えればよい。特別な存在ではなく多くいる生き物の一つなのです。

 欧州の狩猟史を書いた本を調べてみると鯨類や海洋生物を大量に捕獲していて、中には絶滅に追い込んだものがあることがわかります。それがいつの頃からか保護に転じて、今は対局に触れています。自然保護運動の主旨は分かるのですが、どうもこれは科学的な理由のみならず、物事に対する是か非かという考えや、イルカに対する距離感の差が出ているような気がします。大きく言うと文化の違いなのですが、この点についてはより詳しく調べていくと様々なことがわかってくる気がします。