はてなの毎日

日々の思いを、思うまま

いやな先生

  退職する先輩教員の言葉が心に残りましたので紹介します。その方は長年の勤務の中で生徒の接し方が変わって来たとおっしゃったのです。

  いわゆる口うるさい教師の範疇に属するその方は、生徒の振る舞いに様々に口を挟みます。傍目でもそこまでと思うことまで注意し、滔々と非を論います。決して声を荒げることはないのですが言葉数はかなり多めです。なので、かつては生徒が寄り付かず、いわゆるいやな先生だったとおっしゃるのです。
  ところが、ある時期から様子が変わってきた。いままで煙たがっていた生徒が話しかけてきたり、質問に来たりするようになったそうです。
  思うに口うるさいのはそれだけ関心があるという証であり、苦言も含めて関わりを持とうとする態度が心動かしたのでしょう。そういえばその方はかつて叱りつけた生徒にも、後日健康を気づかう言葉を投げるなどの配慮がありました。
  人間関係が希薄になっている現実の中ではいやな先生は実は救いの人になっているのかも知れません。