趣味に生きるために

　これからの時代は物質的な満足を求めてもその達成は難しいといわれています。日本経済の縮小に伴い、カネにものを言わせて幸福感を得るというのが難しくなっていくからです。すでにそういうことは始まっていて、町に出ても安価な規格品を、アルバイト店員がマニュアル通りの対応で物を売るばかり。インスタ映えするといわれているものも多くはありふれた大量生産の風景であり、精神的満足はなかなか得られません。

　他人の価値に縛られない趣味の世界を自ら切り開き、その方面には散財も惜しまないという生き方に変えていかなければ、幸福感はなかなか得難い。されどその趣味を見つける余裕すら今の生活では難しいのが現状です。私は年齢的なものもあり、趣味の獲得に関してはかなり神経質になりつつあります。自らの生きる道を自ら探さなくてはと思うからでしょう。

　実際にはそうしたものは年齢に応じて変化していけばよいものなのかもしれません。私がいま好きな楽器を弾くことや、読書などは身体機能がある程度確保できていることが条件になります。しかし、年を重ねるほどできることは限られてくる。それを少しずつ切り替えていくことが大切なのでしょう。

　仕事の合間に少しずつそういうことを始めて行きたいと思っているのです。