はてなの毎日

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いい加減

 無責任な振る舞いに対していい加減だということがあります。同じ言葉をアクセントを変えていえば素晴らしいという意味にもなります。いい加減にやることは嫌われますが、いい加減を維持することは大切なことです。

 加減という言葉は曖昧で、何が絶対的な善であるのかは示していません。相場というのとも少し違います。湯加減や塩加減は自分にとって許容できる範囲を指します。手加減は相手にとってもそれを適応する時に使う言葉です。加減という言葉の持つ多義性はそのまま私たちの複雑な感情を受け止める緩衝材として機能しています。

 なんでも情報検索し、最低の努力で物事を成し遂げることをよしとする風潮がありますが、果たしてそれが本当に正しいのかは分かりません。むしろ「いい加減」にやっているうちに「いい加減」となって成功裏に終わることが多いのではないでしょうか。