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JR北海道の問題

 いくら事故を起こしてもいっこうに改善がすすまないJR北海道の原因が、構造的な問題であったことが明らかになっています。保線さえままならない鉄道は危険を通り越して犯罪に近い感があります。

 北海道出身の知人はこの会社が北海道の鉄道をほぼ寡占状態にしていることが放漫経営につながっているのだと嘆いていました。競争相手のいない緊張感のなさは確かに慢心につながります。

 分割民営化による弊害を原因に挙げる向きもあります。もともと赤字路線ばかりだった北海道の鉄道を独立させること自体が無理があったのでしょう。公共性を考えれば廃線を促進するわけにも行かず、かといって雇用を増やすこともできず、要するに十分な人員をおくことができないため、仕事の内容、密度が低下しているのでしょう。また人材教育に関する配慮もできず技能の伝達ができないのも事故につながっています。政府の補助金だのみの体質も問題だといいますが、逆に言えばそれがないとそもそもやっていけない事業なのだともいえます。

 極力廃線を避け、しかも安全を確保するという大きな難問を抱えているのがJR北海道の宿命ということになります。これはよく考えれば地方の公共事業のすべてに当てはまることです。北海道だけの問題ではないところがこの問題の深刻な点だと思います。