はてなの毎日

日々の思いを、思うまま

大学の説明会

 昨日、高校の教員向けの大学の説明会に行ってきました。山手線の駅の近くにある有名な大学です。私が大学生であった頃、大学がわざわざ説明会を開くことはなかったと思います。いまは少子化の時代、有名大学であっても学生の確保は非常に難しい問題のようです。

 説明は丁寧で配慮が行き届いていました。教員が学生に対してどれだけ配慮しているかという点を強調する内容が印象的でした。おそらくこの大学のスタッフは活路をその面倒見の良さにあると見ているのでしょう。

 私のような世代の者にとって、大学が学生のニーズに合わせて「降りてくる」ことに対しては実は複雑な思いがあります。そこまでしなくてはならないのか。学生のアカデミズムに対する畏怖尊敬の念は保てるのかなどと考えてしまうのです。

 ただ、大学が不可侵の最高学府であるという時代はすでに過去のものであり、学生にとっては人生のスキルを身に付ける機関の一つであるというのは事実です。この考え方の風潮に対応できない大学は淘汰されざるを得ない。そういう厳しい時代なのです。

 それでも、思うのです。大学人にはぜひ世間の時流に敏感になっていただきたいのとともに、自分しかできないオリジナルな研究を続けるたくましさもお持ちいただきたいと。それはあなた方にしかできないのですから。