言葉にすれば

　何か分からないことに出会ったとき、どう説明してよいのか途方に暮れたときに、私たちは不安になります。それが言葉に表せないということは、不気味な物体を突きつけられているのと同じくらい不快な感じを伴う事態です。

　自分の置かれている状況をとにかく言葉にしてみることから得られる効果はとても大きい。自己表現が精神の安定につながるのです。人に悩みごとを話すと落ち着いたり、日記を書くとすっきりするというのはそのせいでしょう。

　その意味で自分の気持ちを表現できる能力や、表現したものを傾聴してくれる存在は大切です。道具と機会が与えられなければなりません。現代人にそれが用意されているのかに注意しなくてはなりません。

　私にとってはこのブログがその役目を果たしています。基本精神として愚痴や不平不満は書かないと決めているのですが、過去の記事にはそれらしきものが多数あります。私にとっての自己表現の場なのです。