実年齢

　実際の年齢と見た目の年齢の差ということを話題にしたＣＭをよく見ます。この人が40歳なのか、まさか50歳でこんなに若く見えるとはといった感じの内容です。確かに見た目と実年齢との差がある人は確かにいます。もちろん高額なお手当ての末の結果ということもあるのでしょうが、そうでなくても個人差はやはりあります。

　私は子供の頃、よくふけているといわれました。実際に自分で昔の写真を見ると確かに周囲の友人よりは「大人びている」感じがします。それが少しコンプレックスに感じていた時もあったことを思い出します。

　ところがある時期から見た目より若く見えると言われることが増えてきました。教員をやっているからでしょうか。その他の業界の同級生からみると、「お前は変わらない」と言われるのです。確かにそういった友人の印象はかつての面影とは随分違ったものでした。おそらく幾星霜の苦難が皺やしみをもたらしたのでしょう。私は少し得意になっていました。

　しかし、ここ数年は若いといわれることもなく、むしろまた実年齢よりも高く見られることが増えた気がします。先日帰ってきた健康診断の結果によると、身体的には実年齢を上回っているので、食事や運動に心がけるようにと印字してありました。いわく、実際の年齢を戻すことはできませんが、身体的年齢を若返らせることは努力によって可能なのです、とのこと。

　一体実年齢とは何なのかを痛切に感じながらも、せめて健康には気をつけ、家族や人様にご迷惑をかけることのないようにと考えているのです。